死神は巡る。
その始まりは統。
「…本当に、それでいいのか?」
「うん」
「本当ーに、か?」
「う、うん。コレにするっ」
「…だーっはっは!あほ結め!だから言ったろーが!」
「きー!ムカつくー!祥子ねぇ!ひどいと思わない!?」
「そーだねー…あ」
「えっなになに?」
「いや、なんでも?」
「そう?次、俺だよね?んじゃ、ってあぁぁぁぁ〜!」
「あっはっは!あほじゃん、俊平!」
「うっせ。アホ結!」
「んだとー?」
「おい、祐が困ってんぞ」
「おっと。ほいよ。祐」
「あ…」
「おおおおお!さっすが祐!兄貴想いだなぁ!一番目立つやつ取ってくれて!」
「和にぃ助けてあげてー!」
「は、はい、和兄」
「ほいよ。って、おいおいおい…まじかよ…」
「うっ… あ…ごめん。和兄」
「…気にすんな」
「あはははは!さっすがやさしー!」
「結、うるさい。大丈夫だ。統は必ず引くからな」
「何をぉ〜。甘くみてもらっちゃ困る。んじゃ、行くぞ」
「まて、カード切るから」
「あああああ。どれか覚えてたのに」
「これで公平だ」
「うっしゃ!おりゃあ!」
「あっはっははっはっは!さっすが統!ナイスー!」
「…ねえ、」
「なに?祥子」
「カード、何気に一枚も減ってなくない?」
「「「「「あ……………」」」」」
今日は雨の日。
カードは24枚。
6人の中心には2枚組みのカードたち。
こうして死神は、今日も巡る。